座卓のお手入れ方法を塗装の種類別に解説!材質ごとの特徴も紹介

座卓に限らず、家具をお手入れする時は、塗装に合わせたメンテナンスをする必要があります。塗装の種類によって、しっかりとしたメンテナンスが必要なものと、そうではないものがあります。この記事を読めば、塗装の種類別に座卓のお手入れ方法がわかります。それだけではなく、材質ごとの特徴も紹介しているので、合わせてご覧ください。

座卓のお手入れ方法とは

座卓の塗装には種類があるので、お手入れの方法もひとつだけではありません。どれも難しい方法ではないので、それぞれご確認ください。

 輪島塗の座卓の場合

輪島塗の蒔絵が描かれた座卓の場合、傷つけることを恐れて、お手入れができない人もいます。しかし、輪島塗の座卓のお手入れは、誰でも簡単にできます。ほこりを取り除いてから柔らかい布で拭けば十分なのです。

 

柔らかい布も、漆器専用の布を用意する必要はなく、家にある手ぬぐいやタオルで問題ありません。濡らして絞ったタオルで拭いても、その後に乾拭きをすれば、水跡が残りません。

 

天然素材の漆は、時間の経過とともにどうしても劣化が進みます。紫外線に弱いので、直射日光に当てないように気を遣えば、少しでもきれいな状態を維持できるでしょう。

ウレタン塗装の座卓の場合

ウレタン塗装とは、ウレタン系樹脂を主原料にした塗装のことで、伸縮性があります。オイル塗装の家具であれば、普段のメンテナンスでオイルを塗る必要がありますが、ウレタン塗装のメンテナンスは簡単です。

 

ウレタン塗装は木の表面を樹脂で覆っているので、軽い汚れであれば乾拭きだけで問題ありません。しかし、一度大きな傷がついてしまうと、きれいに消すのが難しくなります。再びウレタン塗装を施すのであれば、専門の業者に依頼をする方法しかないので、大きな傷をつけないようにしましょう。

オイル塗装の座卓の場合

オイル塗装の座卓は、年に数回のメンテナンスが必要になります。木が割れたり剃ったりするのを防ぐために、前もって栄養を補給します。ここでは、無垢材でオイル塗装の座卓を例に解説します。

 

【お手入れで準備するもの】

1.布巾やウエス

2.家具用のオイル

3.あて木

4.サンドペーパー(400番か600番がおすすめ)

 

オイル塗装の座卓のお手入れ方法は、まず硬く絞った濡れ布巾で座卓を拭きます。その後あて木にサンドペーパーを巻き、木目に沿って軽くやすりをかけます。布巾でやすりのカスを取り除き、市販品のオイルを適量布巾につけます。薄く伸ばすように座卓に広げ、木目に沿って塗り広げていきます。最後にオイルがついていない、新しい布巾で乾拭きして完了です。

 

オイルは、ホームセンターなどで購入できる市販の家具用オイルを使用してください。どうしても家具用のオイルが手に入らない時は、ご家庭にあるオリーブオイルを塗る方法もあります。

 

しかし、オリーブオイルは永久に乾かない不乾性のオイルであるため、基本的に家具のお手入れに使うのにはおすすめしません。食用のオイルで家具のメンテナンスに向いているのは、アマニ油だといわれています。メンテナンスの際にオイルが手につくのが嫌な時は、ゴム手袋をしましょう。

座卓の材質と特徴について

座卓には、塗装の種類だけではなく、材質ごとに特徴があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

天然木の座卓の特徴

天然木の座卓は、落ち着きや安定感があるため、日本でも古くからなじみがあります。高級感がある天然木は、現在でも世代を超えて人気があります。

 

自然が作り上げた木目の美しさや、天然木特有の触り心地が魅力です。インテリアでは、無機質な部屋に温かい雰囲気を作り出します。座卓の脚まで天然木で作られている場合、スチールでは決して作り出せない温かさが出せるでしょう。

ケヤキの座卓の特徴

ケヤキは、木目の重厚感や表面の光沢が美しいので、広葉樹の中でも優秀な材質です。また、木の劣化が遅く、きれいな状態を維持しやすいことも、人気の理由のひとつです。ケヤキの重厚感は和の雰囲気を出すのに向いているため、座卓のほかにも茶箪笥や仏壇など、幅広く活用されています。

唐木の座卓の特徴

唐木も高級な材質のひとつで、奈良時代に中国から日本へ持ちこまれたのが始まりでした。唐木の座卓は、歴史的な技術を採用しながら、現代の生活様式にマッチするように工夫が施されています。唐木の家具は、なるべく温度変化によるひずみの影響を受けないように作られています。

 

まるで仏具のような高貴さと、民芸調の親しみやすさが調和して、古くから存在するアンティーク家具の雰囲気を作り出します。経年劣化によって変色や狂いが発生する場合がありますが、修理をすれば美しい状態を取り戻す可能性があります。

まとめ

座卓のお手入れでは、塗装の種類を確認することが重要だとおわかりいただけたでしょうか。塗装の種類を覚えておくと、家具のお手入れだけではなく、新たに家具を購入する時にも役立つでしょう。

 

「小林宝林堂」では、和家具や漆器の修理を承っています。ご家庭でお手入れしていても、経年劣化のようにどうしても影響を受ける現象があります。和家具や漆器の状態によっては、美しさが蘇える場合もありますので、お気軽にお問い合わせください。

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