収納用和家具『桐箪笥』の魅力や箪笥に向いている理由とは?詳しく解説

桐箪笥は和家具の一種で衣類の収納をメインの目的としています。現代ではクローゼットを使用される方がほとんどでしょうが、古くから日本においては桐箪笥が使用され続けてきております。その魅力をご存じない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、桐箪笥の魅力や箪笥に向いている理由についてご紹介いたします。

桐箪笥の種類

桐箪笥というのは、桐を素材として作られた箪笥のことです。しかし、桐箪笥の中にもいくつかの種類があることをご存知でしょうか。見た目や用途に違いがあるのです。代表的な種類は以下のとおりです。

和たんす

上下に分かれていて、下段に衣類を収納するようになっているタイプの箪笥です。一段に対して収納できる衣類の量は2〜3枚と少なめですが、それによって皺になりにくい状態での収納が可能8となっています。

整理たんす

丈夫に大きな引き戸がついており、それ以外には大小様々なサイズの引き出しという構造になっている箪笥です。3個ほどのパーツに分かれるようなものが基本となっておりますので、あまり部屋のスペースに余裕がない方や引っ越しを頻繁にされる方にとっては、設置や移動がかんたんなのでおすすめです。

洋服たんす

観音開きの大きな扉が特徴的な箪笥です。扉の内側部分には鏡やネクタイをかけるバーが取り付けられており、サラリーマンの方などにとっては利便性が高いのではないでしょうか。箪笥の中でも奥行きが広いタイプですので、ロングコートなどのスペースをとりがちな衣類をお持ちの方にもおすすめです。

小袖たんす

腰の高さ前後の低さが特徴的な箪笥です。引き出しだけというシンプルな構造となっておりますので、ウォークインクローゼットの中に設置するなどには向いています。高さがないことによって、地震が来ても倒れる心配がないということと、部屋に設置した際に圧迫感がないという点がメリットです。

箪笥に向いている理由

桐という素材には箪笥に向いている理由がいくつか存在しています。それは以下のとおりです。

軽い

木材は種類によって軽さが異なっているのですが、桐の場合は比重が他の国産材に比べて最も少ないので、軽さには定評があります。素材が軽いため、持ち運びをすることを想定したときに大きなメリットとなります。

見た目が美しい

色白で柔らかいというのが桐という素材の持つポテンシャルです。木目は真っ直ぐで美しく、全体的に気品溢れる雰囲気となりますので、それがそのまま箪笥になったときには素材の良さだけで見た目が十分成立するのです。

成長が早い

桐という種類の木は成長スピードが比較的早く、生命力も強くなっています。そのため素材にするために伐採することになっても、全体的に数が減ってしまいにくい種類ということになります。もちろん製造数のバランスは常に意識している部分となりますが、その部分の調整がしやすいのです。

再生可能

たとえば表面が汚れてしまったり、傷んだりした場合には、桐ですと削ることによってすぐに表面は再生します。そのため、何代にも渡って使用し続けることが可能というわけです。平均的に約3回は再生が可能ですので、長持ちさせて少しでも長く使いたいというニーズに応えられます。

桐箪笥の魅力

箪笥に向いている素材である桐をつかった桐箪笥ですが、その魅力としては以下が挙げられます。

熱に強い

桐箪笥は断熱性に優れており、熱を受けたとしても他の素材に比べて割れにくいという性質を持っています。そもそも箪笥に加工する際に桐の歪みを取る工程で熱を用いて加工していますので、火災などのときに熱を受けてもひび割れなどがしにくくなっているのです。

防腐性・防虫性に優れている

タンニンという成分には防腐性や防虫性といった性能があるのですが、桐にはこのタンニンが多く含まれています。そのため木材が腐ってしまうということがなかなかありません。防虫性に関しては天然素材ですので100%というわけではありませんので、防虫剤を併用することによって効果を高めることが可能です。

水や火に強い

水や火に強いというのも魅力の一つでしょう。水に関しては桐の表面はむしろ吸水性が高く水に弱いようにも思えてしまうのですが、浸透率が低いためそうかんたんに内部にまで水が浸透しないようになっているのです。熱伝導率が低いことにより、火災が発生しても表面だけが炭化するだけに留めることも可能です。

調湿性能が高い

衣類を収納する場所では湿度管理が大切でしょう。湿気によっているいがダメージを受けてしまったり、たんすそのものにまで影響を及ぼしたりしてしまうのです。そもそも木材自体が調湿性に優れており、桐ですと50%を基準として前後10%で維持することが可能です。

丁寧なお手入れで長持ちする

桐箪笥は何も考えずに使用しても長持ちするものですが、お手入れをこまめに丁寧におこなうことによってさらに寿命を伸ばすことが可能です。日々のメンテナンスによって、美しい桐の魅力をいつでも最大限に発揮することが可能となりますので、そういった意味でもメリットしかないでしょう。

 

桐箪笥のお手入れ方法ですが、難しいことはありません。柔らかい布や毛ばたきを使用して表面部分を木目に沿って拭くだけでいいのです。たったこれだけですので、毎日でも続けていくことが出来るのではないでしょうか。濡れた布やワックスなどの使用は厳禁です。シミや変色の原因となりますので、乾拭きするだけで十分です。

 

それでも時には修理が必要な状態になってしまうことも考えられます。その際にはプロの職人に依頼するようにしましょう。せっかくこれまで大切に使用していたにも関わらず、修理の内容次第では劣化してしまうことも少なくありません。元通りの状態で使用し続けるためにも、安心しておまかせできる職人への依頼が重要となります。

まとめ

丈夫で火や水、熱などに強いというのが魅力である桐箪笥。一度は使ってみてください。きっと魅力を実感していただけます。長年使い続けると故障なども考えられますが、その際には「小林宝林堂」までお気軽にご依頼ください。熟練の職人の手で必ずや蘇らせます。まずはお問い合わせください。

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