桐箪笥のカビ対策!普段のお手入れでカビを発生させない方法

 

桐箪笥のきれいな見た目を保つには、普段から丁寧なお手入れをする必要があります。日ごろからお手入れをすれば、カビの繁殖を防ぐことになるので、きれいな見た目を維持できるでしょう。この記事では、桐箪笥のカビ対策について詳しくご紹介します。桐箪笥にカビが発生する仕組みや、お手入れの方法がわかります。

桐箪笥にカビが発生する仕組み

「桐箪笥はカビが生えない」といわれることがありますが、環境によってはこの限りではありません。限度を超える湿気にさらされた時は、やはりカビが発生する可能性があります。

桐箪笥は環境によってはカビが生える

桐箪笥は「カビが生えない」と誤解されがちですが、湿気を含む空気が侵入すれば、カビの元になるのです。

 

そのため、高級な桐箪笥は、湿った空気が侵入すると湿気を吸って膨らむ仕組みになっています。梅雨の時期に引き出しが固く感じるのは、桐箪笥が湿った空気を吸って膨らんでいるからです。

 

とはいえ、多くの桐箪笥は湿った空気の侵入を完全に防ぐわけではありません。とくに安物の桐箪笥の場合、湿った空気が侵入しても通気を防ぐ仕組みになっていません。桐箪笥に湿気の対策が施されているといっても限度がありますので、ある程度のカビ対策は必要になります。

桐箪笥にカビが発生したら

桐箪笥にカビが発生したら、これ以上広がらないように適切なお手入れをしましょう。ここでは「カビが発生したらチェックすること」「カビが発生した時のお手入れ方法」を解説します。

桐箪笥にカビが発生したらチェックすること

桐箪笥にカビが発生すると、複数の箇所に及んでいる可能性があるので、他の場所もチェックしましょう。桐箪笥に収納している衣類があれば、衣類にもカビが付着していないかどうかをチェックします。桐箪笥のカビは、外側ではなく内側だけに発生する場合があります。

 

カビをチェックする時に見落としがちな場所が、桐箪笥を置いている場所の壁です。とくに、側面や後ろの壁は空気が通りにくい場所なので、カビにとってはちょうどいい棲家になっています。

桐箪笥にカビが発生した時のお手入れ方法

桐箪笥に発生したカビがこれ以上広がらないように、乾拭きを続けましょう。カビの繁殖がかなりひどい状態であれば、カンナで削ったり桐を交換したりする必要があります。カンナで削ったり桐を交換したりする作業は、プロにしかできません。

 

また、桐箪笥はデリケートな素材であるため、素人がカビ取り剤などを使うと塗装が剥がれる可能性があります。消毒用エタノールが使える桐箪笥もあるので、その場合は布に含ませてカビを拭き取りましょう。

 

カビは放っておくとますます広がるので、速やかに購入した店舗や修理できるお店に相談してください。

普段からできる桐箪笥のカビ対策

一度生えてしまったカビを取り除くのは簡単ではありません。しかし、ご自宅で複数のカビ対策を施すことによって、桐箪笥にカビが発生しにくい環境作りができます。

 

桐箪笥のカビ対策は、基本的に一般的なカビ対策と変わりません。カビの弱点を上手に利用して、繁殖させないことが重要です。

通気性を良くすること

カビにとって都合の良い場所は、空気が流れない場所です。そのため、「桐箪笥を設置する時は壁から10cmほど離す」「収納している衣類を陰干しする」などの対策を取りましょう。

 

桐箪笥と壁との感覚を10cm以上開ければ、側面や後ろに風の通り道ができます。また、収納している衣類にも風を通すことで、衣類に発生するカビの対策になります。湿気が多い梅雨の時期は、扇風機やサーキュレーターなどの力を借りて、風の流れを作りましょう。

湿度が上がるのを防ぐこと

カビは、湿度が80%ある空間を好むといわれています。カビを発生させないためには、できる限り湿度の上昇を防ぐのが大事です。湿度の管理には湿度計が役立ちます。

 

しかし、家庭用の湿度計は、製造したメーカーごとに精度が異なるので注意が必要です。信頼できるメーカーを選ぶためにも、ご自身で各メーカーが出している情報を確認しましょう。

 

冬は、衣類が乾きにくいので、きちんと衣類を乾かしてから収納してください。また、湿気の侵入を防ぐためにも、天気が悪い日に桐箪笥の扉を開けないようにします。天気が良い日は、お部屋の窓を開け放して、風の通り道を作ってください。

ほこりや汚れを取り除くこと

カビは、ほこりを栄養源にして増殖していきます。つまり、こまめに桐箪笥のほこりを取り除くだけでもカビの対策になります。掃除の時は、桐箪笥に皮脂や手垢などが付着しないように注意しましょう。桐箪笥にカバーをつければ汚れを防ぐことができますが、湿気がこもるのでつけっぱなしは厳禁です。

まとめ

せっかく購入した桐箪笥にカビが繁殖したら、見た目も悪くなってしまいます。しかし、日常的に複数のお手入れを行えば、カビの侵食を防げることがわかりました。

 

ご自身で行うお手入れだけでは、どうしてもきれいにならないことがあると思います。そんな時は、「小林宝林堂」までご相談ください。指物家具に20年以上携わる職人が、プロの技術で家具を修理します

 

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