輪島塗の修理はできる?誰に頼めばいいのかを詳しく解説

輪島塗の修理はできる?誰に頼めばいいのかを詳しく解説

輪島塗は、石川県輪島市の周辺で作られている漆器です。昭和52年に国の重要無形文化財に指定された実績もあるほど、日本を代表する漆器として評価されている製品となっています。そういった輪島塗は長い間使い続けていきたいものですが、使っていると修理が必要になることもあるでしょう。

今回は輪島塗がどのような方法で修理でき、どこに頼めばよいのかなど、ポイントについて詳しく解説していきます。

輪島塗とは?

輪島塗は地元特産の珪藻土を用いているのが特徴で、とにかく丁寧に作られています。その工程数は塗り上げるまでに20工程、そのほかの工程も入れると124工程にもおよび、その丁寧さを物語っているのです。

また堅牢度に優れているのも、輪島塗の特徴です。もともと損傷しやすい箇所があれば、漆で麻布を貼る「布着せ」の工法を用いて、強度を高める工夫がされています。

輪島塗の修理は可能か?

輪島塗はその複雑で繊細な工程ゆえに、修理が難しいと思われがちですが、実際にはそのようなことはありません。むしろそれだけの技術をもった職人さんが対応してくれれば、味わいのある輪島塗として再生できます。もちろん一級芸術品であるため、素人が修理できるような代物ではありません。

そのため実際に修理するとなれば、それだけの技術を持った職人さんのいる専門店に依頼することになります。たとえば輪島塗を購入した店舗に持ち込む、修理サービスを掲げている店舗に持ち込むなどが一般的です。

輪島塗の修理方法とは

ここからは輪島塗の修理方法を具体的にご紹介していきましょう。輪島塗は日本が誇る伝統工芸品であるため、その修理もかなりの工程数を必要とし、3か月程度が修理にかかる場合もあります。しかし輪島塗ならではの質実剛健さが、修理をしてもしっかりと使える製品としての価値を生み出しています。修理をすることで、みなさんも輪島塗のすばらしさを再確認するきっかけになることでしょう。

欠けの修理

どういった漆器でも、使っていれば重箱の隅や器の縁が欠けてしまうことがあります。また漆器の内側の塗りが取れてしまった結果、その部分の木材にひびが入るなどの劣化もあるのです。輪島塗の場合はこれらの部分を修理する際に、まず塗りをすべて取り、破損している部分を部分的に修繕します。たとえばヒビ割れの場合はそこに漆を塗りこんで隙間を埋め、欠けている場合は布をあてて欠けている部分を補う修理法が用いられます。

塗りの修理

塗りの修理は、既存の塗りをすべて取り去る場合が一般的です。やはり輪島塗ならではの美しさは、ムラのない塗りによるものです。一部分だけ塗りが違うのは、まずありえないといえるでしょう。たとえば重箱の内側の場合は、内側すべての塗りを取り去り、よく乾燥させたうえで再び同色の漆を塗りこみます。

器の外側の場合になると、まず塗りを取り去ってからヒビや欠けを修理し、よく乾燥させてから下地・中地・上地の順番で漆を塗り重ねて修理します。修理にかかる時間の大半は、この「塗り」にかかる時間だと考えてよいでしょう。

蒔絵の修理

輪島塗には、「蒔絵」と呼ばれる装飾がなされているのが一般的です。蒔絵は器の表面に細い筆を使い漆で装飾を描いたのち、その漆が固まらないうちにうえから金の粉を蒔いて絵柄をつけていくことから、その名前がつけられています。

蒔絵の修理は剥がれている部分などに再び漆を塗り、そのうえで残っている絵柄とのバランスを確認しながら再び絵を描くことで行われます。この技術をもっているのは、ベテラン職人さんのことが多いのです。しっかりなおしたい場合には、それなりの職人さんがいる店舗に修理を依頼することになるでしょう。

輪島塗の修理に係る費用は?

椀の修理であれば3,000円程度から、重箱の修繕であれば5,000円程度から請け負ってくれる店舗が多いといえます。しかし修理費用はその塗りものの状態によってまちまちであるため、相談をすると「現物を確認したい」といわれるのが一般的です。

そのため現物を一度預けて見積もりをもらってから、最終的に修理するかどうかを判断することになります。重箱や椀・お盆など、塗りものによって大きさも異なります。大きければ大きいほど修理費用はアップすると考えてもよいでしょう。

まとめ

東京都中央区日本橋にある「株式会社小林宝林堂」は、和家具や漆器の専門店です。技術がとくに要求される輪島塗の修理にも対応いたします。まず輪島塗を実際に持参し宅配便で送っていただければ、現物の状況をみてお見積もりを出します。あなたが納得できる金額になれば、あとは現物を預けて作業を依頼するのみです。塗りものにもよりますが、3ヶ月程度で生まれ変わった漆器を納品いたします。

小林宝林堂のホームページでは、実際の作業内容や作業をする職人の情報・作業工程の説明などを詳しく掲載しているので、心配は無用です。ぜひともお気軽にご相談ください。

 

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