修理方法は、まず木部の悪い部分を削り、その部分に新しい桐を張ります。
また、引き出しの隙間も桐を張り、隙間がなくなるよう調整します。
そして木部が整ったところで、表面に鉋をかけ傷を落とし綺麗に仕上げます。
その上に、砥の粉の仕上げを施し完成です。
金具は新しい物に取り替えました。
修理前
修理中
修理後
砥の粉仕上げ 見本板
砥の粉仕上げとは、昔からの桐箪笥の仕上げ方法で、明るいベージュ色です。
まずは塗装する箇所を仕上げ鉋をかけ、その上をうずくりと言って刈萱の根を束ねた道具で木目を浮き出させます。
その上に、砥の粉を夜叉の煮汁に溶かし塗り上げた仕上げです。
桐本来の美しさが引き立つ仕上げです。